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寝不足とアルツハイマー病の深い関係ある?

寝不足の脳にベータアミロイドがたまる?
睡眠とアルツハイマー病の深い関係

私たちは毎晩、眠ることで体を休ませています。 しかし、睡眠中に休んでいるのは体だけではありません。

眠っている間の脳では、日中の活動によって生じた代謝産物を外へ運び出す、 いわば「脳の掃除」のような働きが進んでいます。

その仕組みのひとつとして、近年とくに注目されているのが グリンパティック(Glymphatic)システムです。

さらに興味深いことに、この仕組みは ベータアミロイド(Aβ)やタウタンパク質といった、 アルツハイマー病との関連が研究されている物質の排出にも関係していると考えられています。

つまり睡眠は単に「疲れを取るための時間」ではなく、 長期的な脳の健康を考えるうえでも大切な時間なのかもしれません。

この記事のポイント

睡眠だけでアルツハイマー病を予防できると証明されているわけではありません。
一方で、睡眠不足や睡眠の分断と、ベータアミロイド・タウなどの アルツハイマー病関連バイオマーカーとの関係について、 さまざまな研究が行われています。

眠っている間、脳では「掃除」が行われている

脳には、体のほかの部分とまったく同じ形のリンパ系が存在するわけではありません。 その代わり、脳脊髄液(CSF)などの流れを利用して、 脳内の代謝産物の排出を助ける仕組みがあります。

これがグリンパティックシステムと呼ばれるものです。

グリンパティック機能は覚醒時よりも睡眠時に活発になると考えられており、 特に深いノンレム睡眠(徐波睡眠)との関係が注目されています。

  1. 日中、脳では神経活動によってさまざまな代謝産物が生じる
  2. 睡眠に入ると、脳の活動状態や神経伝達物質の環境が変化する
  3. 脳脊髄液と間質液の交換が促進されると考えられている
  4. その過程で脳内の代謝産物の排出が助けられる可能性がある

その対象として研究されているものの中に、 ベータアミロイドやタウタンパク質があります。


なぜアルツハイマー病と関係するのか?

アルツハイマー病は認知症の代表的な原因疾患のひとつです。

アルツハイマー病の脳では、 ベータアミロイド(Aβ)の蓄積異常なタウタンパク質など、 特徴的な病理変化がみられることが知られています。

もちろん、これらだけでアルツハイマー病のすべてを説明できるわけではありません。 加齢、遺伝的要因、心血管系の健康、代謝、運動習慣など、 多くの因子が複雑に関係しています。

しかし近年、 「睡眠」と「アルツハイマー病関連タンパク質の代謝」 の関係が注目されるようになりました。

一晩眠らなかっただけでも変化が報告されている

2018年に発表された健康な成人を対象としたPET研究では、 通常の睡眠をとった場合と一晩睡眠をとらなかった場合を比較したところ、 睡眠不足後に右海馬や視床でベータアミロイド負荷の増加が観察されました。

別のヒト研究でも、一晩の睡眠不足によって 脳脊髄液中の複数のベータアミロイド濃度が増加することが報告されています。

重要:
これは「一晩寝不足になるとアルツハイマー病になる」という意味ではありません。

睡眠不足によって、 アルツハイマー病に関連するバイオマーカーの動きが変化する可能性が 確認されている、という意味です。

では、よく眠ればアルツハイマー病を予防できる?

ここまで読むと、 「では毎晩よく眠ればアルツハイマー病を予防できるのでは?」 と思うかもしれません。

しかし現時点では、 「良質な睡眠だけでアルツハイマー病を予防できる」と 断言することはできません。

アルツハイマー病には、年齢、遺伝、血管系の健康状態、 糖代謝、運動、食生活など、多くの要因が関係しています。

一方で、睡眠障害とアルツハイマー病の関係、 そしてその間をつなぐ可能性のある仕組みとして グリンパティックシステムが世界中で研究されています。

近年のヒト研究でも、 通常の睡眠中にベータアミロイドやタウなどの アルツハイマー病関連バイオマーカーの排出が促進される可能性が報告されています。

だからこそ、 良質な睡眠を維持することは、 私たち自身が日常生活の中で見直すことのできる 「脳の健康習慣」のひとつ として考える価値があります。


では、どうすれば「深く眠れる環境」をつくれるのか?

「眠れない」と感じると、 すぐに何かを飲んだり、強制的に眠ろうとしたりしたくなるかもしれません。

しかし私たちの体には本来、 朝と夜のリズムに合わせて眠りへ向かう仕組みがあります。

まず考えたいのは、 その自然な仕組みが働きやすい環境を、自分で整えることです。


① 夜になったら照明を少し暗くする

私たちの体内時計は「光」の影響を強く受けています。

夜になっても昼間のような強い照明を浴び続けていると、 体にとっては「まだ昼なのかもしれない」という刺激になります。

就寝が近づいたら、 天井照明を少し暗くしたり、 暖色系の間接照明に切り替えたりしてみましょう。

寝る直前までスマートフォンやタブレットの明るい画面を見る習慣も、 できる範囲で減らすことが大切です。

おすすめの流れ
朝 → 明るい光を浴びる
昼 → 活動する
夜 → 照明を落とす
寝る前 → 静かで暗い環境へ

② 入浴で「眠るための体温リズム」をつくる

睡眠と体温には密接な関係があります。

寝る少し前に温かいお風呂に入り、 いったん体を温めると、その後、手足から熱が放散され、 深部体温が自然に低下していきます。

この体温低下が、眠りに入りやすい状態をつくることに関係しています。

温かいシャワーや入浴を就寝前に取り入れることと、 入眠までの時間や睡眠効率との関係については、 複数の研究をまとめたメタ解析でも報告されています。

無理に熱いお風呂に長時間入る必要はありません。 自分が気持ちよいと感じる温度で、 就寝の1〜2時間ほど前に入浴するという方法から試してみるとよいでしょう。


③ 寝室を「眠るための場所」にする

眠っている時間の長さだけでなく、 途中で何度も目覚めないことも重要です。

そのためには寝室の環境も見直してみましょう。

  • 部屋をできるだけ暗くする
  • 騒音を減らす
  • 暑すぎず寒すぎない室温にする
  • 寝る直前まで仕事をしない
  • ベッドで長時間スマートフォンを見ない

「寝室に入ると自然に眠る準備が始まる」という環境を つくっていくことが理想です。


④ 毎朝、なるべく同じ時間に起きる

眠れない日は、 「今日は早く寝なければ」と考えがちです。

しかし睡眠リズムを考えるうえでは、 毎日の起床時間を大きく変えないことも大切です。

朝起きたら光を浴び、日中は活動し、 夜になったら照明を落とす。

この繰り返しによって、 体内時計が朝と夜を認識しやすくなります。


⑤ 「眠るためのお酒」に頼らない

「お酒を飲むとすぐ眠れる」という方もいるでしょう。

確かにアルコールには一時的に眠気を感じさせる作用があります。 しかしその一方で、 夜中に目覚めやすくなったり、 睡眠後半の睡眠構造を乱したりすることがあります。

そのため、 眠ることを目的として毎晩アルコールを飲む習慣は、 睡眠の質という観点からはおすすめできません。


睡眠薬が必要な場合は、適切に医療を利用する

ここで誤解してほしくないのは、 睡眠薬そのものが悪いということではありません。

不眠症などに対して医師から処方された睡眠薬は、 必要な人にとって重要な治療のひとつです。

眠れない状態が長期間続く、 日中の仕事や生活に支障が出ている、 強いいびきや無呼吸を指摘されている、 といった場合には、 自己判断だけで解決しようとせず医師に相談してください。


生活環境を整えたうえで、「栄養」という選択肢

睡眠の基本は、 光・体温・生活リズム・寝室環境です。

そして、もうひとつ考えておきたいのが、 毎日の体調と栄養状態です。

疲労がたまっている。 食生活が乱れている。 体のコンディションが整っていない。

そんな状態が続いているのであれば、 睡眠だけを見るのではなく、 日中の体調管理や食生活も含めて見直してみる必要があります。

そこで、健康維持のための食品素材のひとつとして 私たちが注目したのがローヤルゼリーです。

ローヤルゼリーは睡眠薬ではありません。

また、アルツハイマー病を治療・予防する食品でもありません。

あくまで、毎日の栄養や健康維持を考えるうえでの 選択肢のひとつとしてご紹介します。

ローヤルゼリーと睡眠について研究も進められている

ローヤルゼリーには、 タンパク質、アミノ酸、脂質などさまざまな成分が含まれています。

さらにローヤルゼリー特有の脂肪酸として知られる 10-HDA(10-ヒドロキシ-2-デセン酸)なども含まれています。

睡眠との関係については、まだ研究段階です。

2025年に東海大学と山田養蜂場の研究グループから 学術誌『Experimental Animals』に発表された研究では、 高脂肪食による肥満モデルマウスにローヤルゼリーを与えたところ、 ノンレム睡眠の断片化が減少し、 睡眠の安定性が改善した可能性が報告されました。

ただし、ここは非常に重要です。

この研究はマウスを対象とした動物実験です。
ヒトがローヤルゼリーを摂取すれば同じように睡眠が改善することを 証明した研究ではありません。

現段階では「興味深い研究結果のひとつ」として考えるのが適切です。

ローヤルゼリーを配合した2つの製品

当店では、ゼリア新薬工業のローヤルゼリー配合製品を取り扱っています。

ただし、以下の製品はどちらも 睡眠改善やアルツハイマー病予防を目的とした製品ではありません。

それぞれ本来の用途・表示の範囲でご紹介します。

ローヤルエナジーME(栄養機能食品)

ローヤルエナジーME ゼリア新薬工業 ローヤルゼリー配合 栄養機能食品

国内製造のローヤルゼリーを、 生換算で4袋あたり2,000mg配合した 顆粒スティックタイプの栄養機能食品です。

ローヤルゼリーのほか、 メシマコブPL2・PL5菌糸体抽出エキスや ビタミンEなどを配合しています。

栄養機能食品としての表示はビタミンEについてのもので、 抗酸化作用により体内の脂質を酸化から守り、 細胞の健康維持を助ける栄養素です。

※ 食品(栄養機能食品)であり、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。 商品パッケージの表示をご確認のうえお召し上がりください。

👉 ローヤルエナジーME 商品ページを見る


ハイゼリーEX 顆粒(第3類医薬品)

ハイゼリーEX 顆粒 ゼリア新薬 第3類医薬品 ローヤルゼリー配合

ローヤルゼリーを配合した第3類医薬品です。

本製品は睡眠改善薬ではありません。 製品に認められた効能・効果の範囲で使用する医薬品です。

疲労や栄養状態など、 日々の体のコンディションを考える際の選択肢のひとつとして、 添付文書をご確認のうえご使用ください。

※ 医薬品です。必ず添付文書をよく読み、 用法・用量を守ってご使用ください。 症状が続く場合や治療中の方は、医師・薬剤師等にご相談ください。

👉 ハイゼリーEX 顆粒 商品ページを見る


今夜からできる「脳のための睡眠習慣」

特別なことをすべて始める必要はありません。 まずは、自分でできることをひとつずつ変えてみましょう。

☀ 朝
起きたらカーテンを開けて光を浴びる

🚶 日中
できる範囲で体を動かす

🛁 就寝1〜2時間前
温かいお風呂やシャワーで体を温める

💡 夜
部屋の照明を少し暗くする

📱 就寝前
スマートフォンや仕事から少し距離を置く

🛏 寝室
暗く、静かで、快適な環境に整える

🍺 アルコール
「眠るために飲む」習慣にしない

🥗 栄養
毎日の食事と体調を整える


睡眠の質チェックリスト

  • ☐ 布団に入っても30分以上眠れないことが多い
  • ☐ 夜中に何度も目が覚める
  • ☐ 十分寝たつもりでも日中に強い眠気がある
  • ☐ 起床時間が毎日大きく違う
  • ☐ 寝る直前までスマートフォンを見ている
  • ☐ 寝るためにお酒を飲むことが多い
  • ☐ 朝起きても疲労感が残っている
  • ☐ 家族から強いいびきや無呼吸を指摘されている

当てはまる項目が多く、 それが長期間続いている場合には、 生活習慣の見直しだけでなく医療機関への相談も検討してください。


よくある質問(FAQ)

Q1. よく眠ればアルツハイマー病を予防できますか?

現時点では、 「良質な睡眠によってアルツハイマー病を予防できる」と 断定できる科学的根拠はありません。

一方で、睡眠不足や睡眠の断片化と、 ベータアミロイドやタウなどの アルツハイマー病関連バイオマーカーとの関連は研究されています。

睡眠は、運動や食事、血管系の健康などと同じように、 長期的な脳の健康を考えるうえで大切な生活習慣のひとつと考えられます。

Q2. 深く眠るほど脳の「掃除」が進むのですか?

睡眠中、とくに深いノンレム睡眠と グリンパティック機能との関係が研究されています。

ただし、人の脳内での仕組みは現在も研究が進んでいる分野であり、 「深く眠れば必ず何%老廃物が減る」といった単純なものではありません。

Q3. ローヤルゼリーを飲めば眠れるようになりますか?

現時点では、 ローヤルゼリーを摂取すればヒトの睡眠が改善すると 断言することはできません。

動物研究では睡眠の安定性に関する興味深い報告がありますが、 ヒトへの効果については今後さらなる研究が必要です。

Q4. 眠れないときは睡眠薬を使わないほうがよいですか?

いいえ。 医師が必要と判断して処方する睡眠薬は適切な治療のひとつです。

「薬を使わないこと」そのものを目的にするのではなく、 生活環境を整えながら、 必要な場合には適切な医療を利用することが大切です。


おわりに——「脳のために眠る」という考え方

私たちは睡眠というと、 「明日の疲れを取るため」と考えがちです。

しかし近年の研究を見ると、 眠っている時間には脳の中でもさまざまな重要な生理活動が起こっていることが 少しずつわかってきました。

ベータアミロイドやタウ、 グリンパティックシステム、 そしてアルツハイマー病との関係については、 まだ解明されていない部分も数多くあります。

だからこそ、 特定の食品ひとつや特定の方法ひとつに 「これをすれば認知症を防げる」と期待するのではなく、 日々の生活全体を見ることが大切なのではないでしょうか。

夜になったら照明を落とす。
温かいお風呂に入る。
スマートフォンから少し離れる。
寝室を暗く静かにする。
朝になったら光を浴びる。
日中は体を動かす。
食事と体調を整える。

そのうえで、 必要に応じて毎日の栄養を補う食品などを取り入れる。

何かひとつに頼るのではなく、 自分の体が本来持っている「眠る力」を邪魔しない生活をつくること。

それが、長い目で脳の健康を考えるときの 大切な第一歩なのかもしれません。


参考文献

  • Shokri-Kojori E, et al. β-Amyloid accumulation in the human brain after one night of sleep deprivation. Proceedings of the National Academy of Sciences. 2018.
  • Lucey BP, et al. Effect of sleep on overnight cerebrospinal fluid amyloid β kinetics. Annals of Neurology. 2018.
  • Astara K, et al. Sleep disorders and Alzheimer's disease pathophysiology: The role of the Glymphatic System. Mechanisms of Ageing and Development. 2024.
  • Haghayegh S, et al. Before-bedtime passive body heating by warm shower or bath to improve sleep: A systematic review and meta-analysis. Sleep Medicine Reviews. 2019.
  • Sugiura C, et al. Royal jelly reduced non-rapid eye movement sleep fragmentation and restored sleep stability in diet-induced obese mice. Experimental Animals. 2025.

📌 本記事について

本記事は、睡眠・神経科学に関する研究をもとに、 一般的な健康情報を提供することを目的としています。

睡眠によってアルツハイマー病を予防できること、 またローヤルゼリーによって睡眠改善や アルツハイマー病予防ができることを示すものではありません。

睡眠のお悩み、認知機能、健康状態について心配がある場合は 医療の専門家にご相談ください。

医薬品・栄養機能食品をご使用の際は、 添付文書・商品表示をご確認ください。